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新型コロナウイルス感染症対策について

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 『会話をするときはマスクを!』

 先週から美作地域で新型コロナウイルス感染の確認が相次いでいます。津山市では27日までに28人の感染者が確認され、津山中央病院(川崎)では、クラスター(感染者集団)が発生しました。

津山市医師会会長で津山慈風会理事、宮本 亨 津山中央クリニック院長(67)に県北の医療体制や対応策などについて話を聞きました。

-医療現場の負担はかなり大きくなっていると思います-
 感染者と接する際は防護服とゴーグルやフェイスシールドを着用する。出入りのたびに脱着が必要でかなり大変ですが、みなさん当たり前だと思ってやってくれています。頭が下がる思いです。
-なぜいま感染者が急増したのでしょうか-
 市中感染は、保健所などから話を聞くと、やはり同時多発的に増えています。10月に入ってGo To トラベルキャンペーンなどで世間の雰囲気ががらりと変わり、感染者は岡山、倉敷市内だけではなく、総社や新見など県内のローカルエリアで増えています。
感染者に比較的若い人が多いのも特徴です。要するに感染しているが症状が出ていない(無症状)、そうした人たちが(自分が感染したことに)気がつかずに市中を歩いてる可能性があります。
-津山市は27日新型コロナウイルス感染・クラスター対策強化宣言を発令しました-
 要所要所での注意喚起は非常に重要です。市中感染をできるだけ防がないと、特に津山はそんな多くないコミュニティーで、その中でポツポツと発症すると取り留めもなく広がる可能性があります。市長や知事に強いメッセージを発信していただきたいです。
-いま危惧していることは-
 比較的若く、ほとんど症状が出ない感染者が増えています。普通のちょっとした風邪のような、熱の出ない人も多く、したがって感染が分かるのも遅い。逆説的ではありますが、若い人にとってはそんなに怖がる病気ではないのも事実です。しかしながら、だからといって何をしてもいいわけではありません。そうした人達から高齢者や基礎疾患がある人達にうつると、取り返しのつかないことになります。高齢者の介護施設にコロナが入らないことは非常に重要ですが、そうした施設は感染症対策の訓練を受けておらず、かなりパニックになっています。一層の注意が必要です。
-一般市民が気をつけることは-
 市中感染が広がっています。会話をするときはマスクをして、自分を守り、他人を守りましょう。
手洗いをして、手指消毒をして、三密を避けてください。こうした基本が社会を守るという意味でとても大切になります。
 こうしたエチケットを伴う行動を取れば、必要以上に自粛して何もしてはいけないという事ではありません。
もうすぐ忘年会シーズンですが、よく夜の宴会に感染リスクがあるとされますが、マスクをしていない状況での飛沫が問題であり、その意味では昼の会食も同じ事です。
大勢でさわいで昼ごはんを食べると感染の可能性は高まります。
 店を休業する必要はないです。飛沫対策などをしっかりやれば営業は可能です。大集団でなくて数人で、十分なソーシャルディスタンスを取って食事を楽しんでいただきたいものです。コロナに勝ったがうつ病になったではいけません。いつまでも続くことでもないので、新しい生活様式をしっかりと実践していただきたい。
-季節性インフルエンザと同時流行が危惧されています-
 県と県医師会共同で、11月1日から発熱外来を各医療機関で開きます。今までは相談窓口が保健所の「帰国者・接触者相談センター」に限られていましたが、インフルエンザが流行すると間に合いません。県内約300の医療機関が行うので、こちらに相談していただきたい。
-市民へのお願いはありますか?-
 一つはぜひ、自分の体調を管理してくれるかかりつけ医を持ってください。コロナの感染症を疑う際は中央病院にいくという話になってくると思いますが、患者が増えすぎて感染症外来がパンクしたらどうにもなりません。
まずはかかりつけの医師に相談してください。そうすれば保健所も発病者への対応だけになってくるので多少フットワークが軽くなります。
 もう一つは、PCR検査です。津山中央病院には県医師会から寄付で8月下旬にPCR検査の機械を導入しました。従来の検査法と合わせかなりの検査が可能です。疑わしい人にはリアルタイムで検査が出来ています。早ければ半日、かかっても1日で結果が出ます。「陰性証明書」の取得を従業員に求める企業がありますが、これに応じると無意味な検査が多く出てきます。本当に必要かどうか冷静に考えていただきたい。例えば、今日、検査して陰性でも3日後はわかりません。せいぜい1日、2日の保障しかできないので、安心のため、保障のためにやれというのは本末転倒で、あまり意味がありません。
 最後に重ねていうことになりますが、
『会話をするときはマスクをして、自分を守り、他人を守っていただきたい。』
                           宮本 亨 津山市医師会会長





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